大学卒業後は、病院で医師や他の医療関係者の方々と働くことが薬剤師としても勉強になると思い、病院薬剤師として就職しました。
しかし、その時に退院してからしばらくして、また入院となった患者さまのお薬を見て、「退院時はきちんと飲めるように整えたはずなのに、なぜ手持ちの薬がこんなにバラバラなんだろう？」という部分に疑問を持つようになりました。それがきっかけで、もっと患者さまの近くでサポートできないだろうかと考え、調剤薬局への転職を決意しました。

大学は徳島県の学校に行っていましたが、やはり一番愛着のある香川県に戻りたいと思い、香川で働くことにしました。親の転勤で色んなところに住みましたが、香川は温暖な気候で海も山も近いところがいいですね。釣り好きなので海が近いのはとてもうれしいです。

薬剤師として働く中で、大変だなと感じることは、服薬に抵抗感をお持ちの患者さまに対して、お薬を飲んでいただくための説明です。そういった患者さまは薬の目的を理解されていなかったり、粉や錠剤の大きさが嫌だったり、患者さまごとに理由が違うので、一人ひとりヒアリングをして、ご説明をする必要があります。薬を飲むことで得られる良い面だけではなく、同じその説明の中でリスクの部分も伝える必要があるので非常に悩むこともあります。
しかし、しっかり説明をして、患者様に「う〜ん、、じゃあ飲んでみるわ」と言ってもらえたときは報われる思いがしますね。そういったやり取りを何度か繰り返して、何かわからないことがあった際に頼りにしてもらえるようになった時は大きなやりがいを感じます。

 調剤薬局の仕事は、病院と比べると幅がとても広いです。その分、より患者さまに寄り添いやすいなと感じています。もともとコミュニケーションが得意な方ではありませんでしたが、少しでも患者さまのサポートをしたいと思って接しているうちに自然とできるようになってきました。今では患者さまご本人やご家族から、電話やメール、LINEでご相談をいただくこともあります。
業務は色々ありますが、医薬品のスペシャリストとして本当にやりがいがある仕事です。

地域の中で薬局を必要としてくださる人々は、まだまだ多くいらっしゃると思います。外来で来ていただける患者さまはもちろん、ご自宅で訪問診療を受けておられる患者さまなど、いろいろな人々の役に立てる薬局を目指したいですね。
院内も院外も関係なく薬剤の情報を統合できると良いなと思っているので、今後はより病院や他の事業所との関係を深めて行きたいと思います。

また、ウェブラーニングで知識をつけたり、医療情勢、治療指針のトレンドを学んだりと自分自身も成長しながら、一緒に働くスタッフにもその知識を共有し、人として専門職として光る人材を育成できる薬局にしていくことも私の目標の一つです。