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2015.02.19
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その名に意味はありますか?
去年の九月からなつめ調剤薬局に入ったFです。
場所によってはKになったりGになったりする不思議人間です、
昔からUMA扱いされています。
時が流れるのは早いもので、いつの間にかもうじき勤続半年になるんですねえ。
まだまだ先の長い始まったばかりのマラソン、
時折休憩をはさみつつ走り続けていきたいと思います。
とまあ私事はこの辺にしておいて、と(だれも興味ないよねー)。
お薬を服用されている方にとっては様々な種類のものがなじみ深いものとなっていると思います。
痛み止めの薬だけでも何十種類と溢れかえる昨今、
個人個人で相棒となる薬を見つけられた方も多いでしょう。
さて、その薬の名前で、ふと疑問に思ったことはありませんか?
カタカナとローマ字の入り混じった薬を、時折見かけたことはありませんか?
例えば有名な胃薬のガスター、唐突に後ろに「D」のついたものが別に存在しています。
ガスターD……、普通のガスターと一体何が違うんだ、
ミスターXと似て、似て……、いやまあ関係ないか。
その他にもいろいろありますね。
例えば抗菌剤のSPトローチ明治、
まさか、特別で普通のトローチよりも圧倒的な効果を持っているのか?
さすが明治、スペシャルだぜ!
例えば高脂血症薬のベザスターSR、す、スーパーレア?
超稀少価値を持つ物質を使ったベザフィブラートなんだろうか?
有名どころの胃薬パート2、タケプロンOD、魂を込めて叫べ、オーバードライブ!
何を限界突破するんだ……。
こんな感じで、お薬によっては名前の横になんだか思わせぶりにつけられたローマ字があります。
実はこれ、別にカッコ良さを重視して適当に付けたものではなく、きちんとした意味があるんです。
上で紹介したガスターDのDはDisintegration、分解の略です。
何がどう分解するのか、それはこのお薬を口の中に入れた瞬間に分かります。
通常の錠剤は口の中に入れてもそのままですが、このD錠はなんと溶けるんです。
錠剤を飲みこむことが難しい方にも楽にお薬を服用できるようにと考えだされた
非常に画期的な剤形、それがD錠と名付けられたのです。
タケプロンの方はOrallyというものがさらに前に付き、
よりわかりやすく説明できるようになっています。
Oが付いているかいないかというのは きっとメーカーの優しさの差ですね(こらっ)。
ベザスターSRはSustained Releaseの略で、徐々に溶けて吸収されていく、
「徐放」という意味が込められています。
ここから何が分かるかというと、いわゆる正しい服用方法です。
例えばD錠のように口の中で溶けてしまうなら多少噛んでしまおうがそれほど影響はありませんが、
SR錠のように徐放性のものは噛んでしまうとその効果を大きく変えてしまうことに繋がってしまいます。
お薬によって飲み方は多種多様であり、許される行為と許されない行為もまた存在しています。
ただ漫然と服用を続けるだけではなく、今自分の飲んでいるお薬のことを調べてみると、
意外と新しい発見があるかもしれませんね。
それでは最後に皆様に宿題を。
とはいえ調べればすぐ出てくることなんですが、調べること自体が重要ということで。
そう、まだ一つだけ残っていますね、SPトローチのSPとは何の略でしょうか?
知ればあなたもお薬博士への第一歩を踏み出したことに!
あなたとあなたのお薬に寄り添う薬剤師、Fの戯言でした、それではごきげんよう、またどこかで。