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2014.11.17
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お薬手帳!について考える…。
最近、我々薬局従事者としては耳の痛いニュースが世間を賑わせております。
「お薬手帳を断ると安くなる」
事実と言ってしまえばそれまでなのですが、果たしてそれで良いのでしょうか?
勿論、お金のかかることですので薬局サイドとしては強制はできません。ただしこのニュースですが、「安くなる」という情報だけが独り歩きしているように見えてならないのです。
果たしてお薬手帳は何のためのものなのでしょう?誰のためのものだのでしょう?
お薬手帳の利用価値が見出された出来事といいますと、東日本大震災のケースが挙げられます。
紹介状も検査データも分からない…必要となる薬が分からない中、
投薬をしてもらわないといけない…
そんな状況の中お薬手帳の情報が活かされ適切なお薬をもらうことができた!という話があります。
震災という来たるべき日に備えて!お薬手帳を持ちましょう!!
という話を、お薬手帳を推進する話としてよく見かけるのです。
…でもですよ。果たしてそれだけなのでしょうか?
いつ来るか分からない震災の時のみのためにお薬手帳が必要なのでしょうか?
私はそうは思いません。日常にこそ、お薬手帳を活かしていただきたいと思うのです。
お薬の種類ってどれくらいあるのでしょう?
数多のお薬の組み合わせとなると、どれくれいの組み合わせができるのでしょう??
その組み合わせでお薬の効果はどうなるのでしょう???
体質とお薬の組み合わせはどうなのでしょう?
持病と臨時で出されたお薬との組み合わせはどうなのでしょう??
医師になんとなく伝えているからお薬のことは大丈夫…なのでしょうか???
お薬って名前が違ってもメーカーが異なるだけで同じお薬もあります。
目薬と言っても内科系の病気に影響する場合もあります。
たかが風邪薬といっても使えないケースもあります。
…じゃあそれってどんな場合?どんな薬??どんな病気???
そんな時にこそお薬手帳を活用していただきたいのです。
私自身も薬局に勤務している中でこういうケースを経験しました。
お薬手帳を持参された患者様で、
内容を確認したところ他の医療機関でお薬をもらっていらっしゃることを確認できました。
今回、処方されたお薬の内容を確認すると…あるんです、同じタイプのお薬が。
勿論、処方を出された医師に連絡の上、同タイプのお薬を削除していただきました。
さてさて、この事例というのは限られた極めて特殊なケースなのでしょうか…?
あるお医者様からこういう事を言われます。
「お薬手帳は、患者さんやお医者さんや薬局さんとの間で交換日記のように使ってほしい」
本来の姿を失いそうになっているお薬手帳…
もっと大事に有効に使っていただきたい!と考えております。
トップの写真ですが私、今年の2月にフランスに行ってきました。
本物のロダン作「考える人」でございます。
あれこれ考えているとホントこんな感じに固まってしまいますね…。